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    山の最新情報です(各山の概要と合せてご覧下さい)
       <「若狭の山々」発刊以降の情報を提供しています>

山名 大御影山
最近の状況 2001.10.7 ●粟柄林道県境の手前200m位の所で道路工事のため通行止めになっていました。この位置なら少し手前に車を置いて歩いてもたいしたことありませんが、工事位置によっては歩く距離が長くなります。事前に道路状況を確認してから行った方が良さそうです。
2004.6.7 ●近江坂に登る能登野林道が、2004.8.31まで通行止めになっているとの情報を頂きました。なお、歩いては、通行できるようです。
2004.6.20 ●近江坂の道と、能登越から小御影山に向かうコースを、下の新しいコースに追加しました。(小御影山は、「大日岳」と呼んだ方が正しいようです。)
2005.6.4 ●粟柄林道の県境から、県境稜線に沿って、近江坂の古道の直接登る道を、下の新しいコースに追加しました。
●途中から近江坂の古道に負けないような立派な道が現れ、ブナ林の中の静かな道を楽しむことができます。 
2005.9.4 ●能登又谷林道終点から大御影山に登るコースの案内を、以下の新しいコースに追加しました。
●このコースは、ほとんどが自然林で、とても気持ちの良いコースです。
2008.6.15 ●能登又谷林道から大御影山に登るコースの内、白谷コースの案内を以下の新しいコースに追加しました。
●このコースは、ほぼ大御影山の山頂付近に突き上げます。
 
新しいコ ○近江坂
 近江坂は、三方町の能登野から、大御影山を経て、滋賀県今津市の酒波寺まで続く峠道である。このうち、能登野から、大御影山手前のP784までを紹介する。
 国道27号線を小浜方面から敦賀に向かい、倉見峠を越えた三方町倉見集落手前で、バイパス道・三十三街道に入る。三十三間山登山口を過ぎ、約1km行ったところにある能登野林道に入る。林道は通行止めとなっているので、バイパス道沿いの邪魔にならない所(林道入り口から100m程先(三方側)左手に空き地あり)に駐車する。
 能登野林道に入り、30分程で水道取入れ口があり、さらに15分程で、林道終点となる。ここは、沢の二股となっており、間の尾根の左手に登山道がある。
 しばらくは、道が少しわかりにくいが、10分程もすると、深くえぐれた古道となる。その先は、しっかりした道がジグザグに尾根を登っていく。このあたりは、植林はなく、広葉樹林の気持ちよい尾根である。1時間弱で、道は右にトラバースしていき、沢を2回横切る。このあたりから、周辺の小木が行く手を邪魔するが、すぐに能登越の峠に着く。峠付近は、風が強いのか、木は生えておらず、カヤの原となっている。西側には、三方町方面の視界が広がっており、目を東側に転じれば、三重嶽やこれから向かう大御影山方面の尾根の展望が広がる。
 能登越から南に行けば、三十三間山、北に行けば大日岳(小御影山)を経て、大御影山方面に向かう。
 これから目指す能登郷は、東側の谷筋を下っていく。峠から東側を見ると、谷筋に下っていく道がすぐに見つかる。この道を下っていくと、しばらくはしっかりとした道が続くが、その先道は消失するので、その先は谷筋を強引に下っていく。細い谷なので、さほどの苦労もなく下っていくことが出来る。30分程下ると、突然林道に出る。福井県と滋賀県の県境にある国道303号線沿いの天増川集落から続く天増川林道で、この先は大日岳手前にある無線中継所跡地に続いている。
 林道に出たら、少し林道を下る。左手に湿原が見えてきたら、降りやすい所から湿原に下りる。ここは昔、能登郷という集落のあった地点で、東側の山裾には炭焼きがまの跡や石積みなどが残っている。
ここからは、東側の尾根にある送電線鉄塔を目指して登ることになるが、今回の山行では取り付きが見つからなかったため、近くの尾根に取り付いた。道はなかったが、林は疎林で、藪漕ぎの必要はない。途中で、右から道が合流してきたので、もう少し下流から取り付けば良かったのかもしれない。尾根に取り付いて約30分で、送電線鉄塔に着いた。その先は、しっかりした巡視路があり、もう1本の鉄塔を経由して、尾根を歩くこと30分で、大日岳から大御影山へ続く主稜線線上のP784付近に着く。
この先は、右に行けば、大御影山を経て、粟柄谷林道(河内谷林道)に出ることが出来る。(当HPの大御影山の項もしくは、ガイドブック「若狭の山々」参照)
なお、林道から先は、今津町のビラデストを経由して、酒波寺まで近江坂の道は続いている。

コースタイム
 林道入口→(0:50)→登山口→(1:20)→能登越→(0:30)→林道→(0:10)→能登 郷跡→(0:30)→送電線鉄塔→(0:30)→P784→(2:00)→大御影山→(0:45)→粟 柄谷林道→(2:00)→ビラデスト今津


○能登越から大日岳(小御影山()P750.9)
 近江坂の道は、金久氏著「北山の峠」によれば、能登越から一旦能登郷に下ってから、大御影山に続く稜線に登り返していたようであるが、現在稜線沿いに大日岳、大御影山に向かう道が整備されており、近江坂の古道よりも簡単に大御影山に行くことが出来る。
 能登越からは、北に続く尾根に道が付いており、その道を登っていく。登りつくとなだらかな道となり、両側は細い木々の覆われている。やがて道は下っていき、木の階段を下ると、林道に出る。この林道は、天増川林道で、ここまで20分程である。この先は、林道を登っていく。20分程林道を登っていくと、突然広大な広場に出る。ここは、元無線中継所のあった所で、現在は撤去されており、整地されている。
 この広場を突っ切り、北の端まで行くと、「近江坂入口」の看板がかかっている。ここからもなだらかな道が続いており、約15分ですばらしいブナ林が現れ、新庄への分岐となる。その先すぐのところに三角点があり、「小御影山」の小さな看板が置かれている。この先は、良い道が大御影山に向かって続いている。この先は、当HPの大御影山の項、もしくは、ガイドブック「若狭の山々」を参照されたい。

コースタイム
 能登越→(0:20)→林道→(0:20)→無線中継所跡→(0:15)→大日岳 


○粟柄林道県境から近江坂古道へ
 美浜町新庄から粟柄林道に入り、県境を目指す。大谷山登山口を過ぎると、すぐに県境となる。林道は、県境で通行止めとなっており、鎖がかけられている。通常、大御影山へは、この林道をさらに1時間ほど歩き、滋賀県側の登山口から近江坂の古道に入るが、県境から直接近江坂に向かうことにする。
 鎖で止めてある林道を50mほど進むと、右手に少し開けた地点がある。ここが登り口であるが、ちょっとわかりにくい。山に入っていくが、はっきりとした道らしきものはない。踏み跡を辿って、急斜面を左手の尾根目指して、強引に登る。尾根に出ても、はっきりとした道はないが、踏み跡程度の道が付いている。急な尾根道をしばらく登ると、一旦平坦になる。この当りで、右に下る道もあるが、稜線上を進む。すると、突然、左手から深く掘られた古道が合流する。(この道を下っていくと、山に向かって左側の谷に下っていくが、植林帯の中に入り、藪に覆われてしまう。)
 この合流点からは、しっかりとした古道が近江坂に向かって続いている。道もなだらかとなり、ブナなども点在する気持ち良い道である。また、イワウチワの群落もあり、季節には目を楽しませてくれる。所々、立ち木が邪魔をしている所もあるが、深くえぐられた古道が続く。このような道を約30分も歩けば、近江坂の古道に出会う。ここは、滋賀県側登山口から約20分程登った地点であり、近江坂を辿れば約40分で、大御影山山頂に着く。

<コースタイム>
粟柄林道県境→20分(15分)→古道出合→30分(20分)→近江坂出合→40分(30分)→大御影山
(注)( )内は、逆コースの時間。




○能登又谷林道終点から大御影山へ
 美浜町新庄の松屋集落より、能登又谷林道へ入る。林道は舗装されているが、右に大日岳(小御影山)への登山口に続く林道を分ける地点で舗装がきれる。林道は、だんだんと荒れてくるが、そのまま進む。普通車だと、お腹を擦るかもしれない。さらに進むと林道は沢から離れ、右の斜面を登り始め、しばらくで林道は終点になる。ここには、小さな広場があり、車は5台ほど駐車可能である。
 ここが登山口であり、「大御影山 2時間半」の標識がある。登山口からは、谷の左岸の杉林の中を登る。すぐ先には、クスノキの大木が迎えてくれる。この辺り、道がはっきりしない所もあるが、テープを見落とさないように、慎重に進む。この先も、県境稜線まで、テープが付けられている。すぐに谷は二俣になるが、右の谷沿いに進む。すぐに道は、谷を渡り、炭焼き釜の跡を通る。右手の谷は、また二俣となっている。この辺りは、きれいな林が広がっている。やがて道は、ジグザグに左手の尾根に登って行く。
 登山口から10分ほどで、支尾根に乗る。ここからは、この尾根をまっすぐに登っていくが、杉の巨木の混じる広葉樹の尾根であり、気持ちがよい。尾根は、平坦になったり、また、急になったりするが、急な所は、ジグザグに道が付けられている。左手には、常に沢音が聞こえる。
 この先も同じような尾根が続くが、途中ブナの大きな木も現れて、楽しみながら登ることができる。さらに登り続けると、下草が現れ、平らな地点に着く。この辺り、道はいろいろな方向に付いているが、テープなどを頼りに、少し左手方向に進むと、やがて県境稜線の道に出る。ここまで、登山口から1時間30分程で着く。
 ここには、「大御影山20分」の標識があり、左手に県境稜線をたどれば、30分弱で大御影山に着く。なお、大御影山から下りにこのコースを使う場合、この標識の所を右に曲がるが、この辺りは、平らで方向を見誤りやすいので、下る尾根をしっかりと確認して、進む必要がある。

<コースタイム>
能登又谷林道終点登山口→1時間30分→県境稜線→30分→大御影山




○能登又谷林道の白谷コースから大御影山へ
 美浜町新庄の松屋集落から、能登又谷林道に入る。送電線巡視路を使って大日岳に登る登山口に続く林道の分岐を過ぎ、さらに歩いて20分程行くと、大日岳からの谷(地形図で道の記載のある谷)にかかる橋を渡る。その先わずかの所の左側に、白谷登山口の看板があり、そこから谷に下る。この地点は、谷が二股になっている所である。谷に降り、小さな橋を渡ると、左手の沢の左岸に向かって道が続いている。この先ピンクのリボンが結び付けられているので、見失わないように進むと良い。何回か、右岸、左岸を沢を渡り、道は左岸(右手)の斜面に登り出す。わずかの登りで、小尾根の上に出て、左手に進む。ここから右手にも踏み跡が続いているので、下ってきた場合は、直進しないように注意が必要である。
 尾根は急で、細い尾根のため、ほぼ直登するので、結構きつい。15分程頑張ると、ブナが現れ、また、ユズリハの群落となる。下には、ギンリョウソウがたくさん見られた。この辺りまで来ると、尾根が広くなり、道もジグザグに登っていくので、少し楽になる。しばらくの登りで、左手に沢の源頭のような地形が左手に寄ってくる。この辺りまで、登山口から1時間弱である。
 ここからは、ブナなどの混じる林の中を、ジグザグに登っていくと、20分程で、平坦地に着く。この辺りには、大きなブナの木が点在し、気持ちの良い休憩場所である。この先も、立派なブナの木があり、目を楽しませてくれる。しばらくすると、古道のような掘り込まれた道が現れる。この辺りも気持ちの良い所である。やがて、このような道も終わり、下草の生える潅木帯となる。冬の気候が厳しいのか、木が斜めになっている。小ピークから一旦下り、再び登り出すと、しばらくの登りで、カヤの原に着く。ここはいつも風が強いのか、大きな木が生えていないため、展望はすこぶる良い。若狭湾、琵琶湖方面が見渡され、目の前に、これから行く反射板、そしてその左に、大御影山の山頂が見える。カヤの原からさらに10分ほど、潅木の中を進むと、反射板のすぐ右手の県境稜線に着く。そこから、左に、大御影山の山頂はすぐである。
 下山ルートは、いろいろ考えられるが、1台の車であれば、能登又谷林道の大日岳への林道分岐点に車を置いておき、大御影山から大日岳へと周回するコースが良い。

<コースタイム>
能登又谷林道・大日岳への林道分岐→20分→白谷コース登山口→2時間30分→県境稜線→1分→大御影山